この記事の要点(30秒でわかる)
- 「眠気」「倦怠感」は、マンジャロ(一般名:チルゼパチド)の添付文書に副作用として記載されている症状ではありません
- ただし低血糖のサインの一覧には「眠気」「めまい」「脱力」が含まれています。ここは見逃せません
- ほかに食事量の減りすぎと脱水から説明がつく場合があります
- 脱水は腎臓への影響につながることがあり、添付文書でも注意が促されています
- 水分が摂れない日が続くときは、我慢せずご連絡ください
「日中どうしても眠い」「体がだるくて動けない」——始めてから気づく方がいます。どこまでが分かっていて、どこからは分かっていないのかを整理します。
まず結論|マンジャロの副作用に眠気・だるさの記載はありません
マンジャロの副作用として挙げられている症状の一覧に、「眠気」「倦怠感」「疲労」という項目はありません。最も多い副作用は、吐き気・下痢・食欲減退・嘔吐・便秘・消化不良・腹痛といった消化器症状です。
ですので「マンジャロの副作用で眠くなります」という説明は正確ではありません。ただし、別の項目のなかに眠気が出てきます。そこが大切な点です。
当院の利用者100名のうち、だるさ・眠気を感じた方は22.0%でした
マンジャロを使用中の当院の利用者100名にうかがったところ、だるさ・眠気が気になったと回答した方は22名(22.0%)でした。いっぽうで34名(34.0%)は「特になし」と回答しています。
症状が最も強かった時期としていちばん多かったのは、「増量した直後」で34.8%(23名)でした。次いで「打った直後〜数日」28.8%、「開始1か月以内」18.2%です。増やしたタイミングが山になることが分かります。
現在の状態は、「落ち着いた」42.4%、「軽くなったが続いている」34.8%で、あわせて77.2%が改善の方向と回答しました。一方で「変わらない」16.7%、「強くなった」6.1%の方もいます。
ただし、症状のあった66名のうち43.9%(29名)が「我慢して相談しなかった」と回答しました。
理由で最も多かったのは「大したことないと思った」63.8%。次いで「言いにくかった」29.8%、「相談できると知らなかった」25.5%です。
用量やペースの調整で対応できることがあります。我慢して中断してしまう前に、ご連絡ください。
※当院利用者100名を対象とした自社調査(回答100名/調査時期:2026年8月)。回答は自己申告によるもので、症状の原因を特定するものではありません。感じ方には個人差があります。
低血糖のサインに「眠気」が含まれています
添付文書には、低血糖が起きたときのサインが列挙されています。そのなかに眠気があります。
低血糖のサイン
- めまい、ふらつき
- 発汗
- 混乱、または眠気
- 頭痛
- かすみ目
- ろれつが回らない
- ふるえ
- 動悸(脈が速い)
- 不安、いらだち、気分の変化
- 強い空腹感
- 脱力感
- そわそわする感じ
マンジャロは血糖に依存して働くため、単独で使う場合には低血糖が起こりにくいとされています。ただしインスリンやSU薬など、他の血糖を下げる薬を併用している場合はリスクが上がります。
該当するお薬を使っている方で上記のサインが出た場合は、低血糖の可能性を先に考えてください。服用中のお薬は、必ず診察でお伝えいただく必要があります。
※参考:PMDA くすり情報「マンジャロ皮下注アテオス」(一般の方向け)
マンジャロで眠気・だるさが出る4つの経路
考えられる経路を整理すると、下の図の4つになります。

| 経路 | 何が起きているか |
|---|---|
| 低血糖 | 他の血糖を下げる薬との併用時。上記のサインを伴います |
| 食事量の減りすぎ | 食欲が落ちた結果、エネルギーが不足している状態です |
| 脱水 | 食事量が減ると水分も減りがち。吐き気や下痢があるとさらに進みます |
| 薬とは別の原因 | 睡眠不足、貧血、甲状腺の病気など。もともとの体調も影響します |
いずれも「薬が直接眠気を起こす」のではなく、体の状態が変わった結果として起こりうるという関係です。
※参考:MOUNJARO 米国添付文書(DailyMed, U.S. National Library of Medicine)
脱水は放置しないでください
添付文書には、吐き気・嘔吐・下痢などの消化器症状から脱水に至り、腎臓に影響が及んだ例が報告されていると記載されています。体液が減ることによる急性の腎障害に注意が促されている項目です。
だるさは、その入口の症状として現れることがあります。「水分がほとんど摂れない日が続いている」場合は、様子を見ずにご連絡ください。
眠気・だるさに今日からできること
まずは下の3つからお試しください。あわせて、早めにご相談いただきたい場合もまとめています。

食べる量を確認する
食欲が落ちると、自分でも気づかないうちに極端に減っていることがあります。1日にほとんど食べていない日がないかを見てください。少量でもたんぱく質を確保する方法はマンジャロ中の食事でご説明しています。
水分をこまめに摂る
のどが渇く前に、少量を何回かに分けて。一度にたくさん飲むと胃の症状が出やすい方もいます。
無理に動かない
食べられていない時期に運動を足すのはおすすめしません。運動は体調が落ち着いてからで構いません。
眠気・だるさで早めにご相談いただきたい場合
- 冷や汗・ふるえ・動悸をともなう眠気(低血糖が疑われます。他の糖尿病薬を使っている方はとくに)
- 水分がほとんど摂れない日が続いている
- 吐く症状が繰り返し起きている
- 尿の量が明らかに減っている
- 立ちくらみが強い、意識がもうろうとする
- 数週間以上、だるさが続いている
当院はオンライン診療のため、血液検査や血糖の測定ができません。低血糖や貧血が疑われる場合は、検査のできる医療機関の受診をおすすめすることがあります。
よくあるご質問
マンジャロの副作用に眠気はありますか?
副作用の一覧に「眠気」の記載はありません。ただし低血糖のサインには含まれています。また食事量の減少や脱水を通じて、間接的に関係する可能性は考えられます。感じ方には個人差があります。
マンジャロを打った日だけ強く眠くなります
投与直後に消化器症状が出やすい時期と重なっている可能性があります。食事量が落ちていないかをご確認ください。毎回同じように強い場合は、用量の調整も相談できます。
眠気があるとき、車の運転は控えたほうがいいですか?
眠気やふらつきを感じているときは、運転を控えてください。とくに低血糖のサインが出ている場合は危険です。頻繁に起こるようであれば、続け方を含めてご相談ください。
マンジャロのだるさは、続けていれば慣れますか?
消化器症状は続けるうちに落ち着くことが多いとされていますが、だるさの原因が食事量の不足や脱水であれば、放置しても改善しません。原因の切り分けが先です。
栄養ドリンクやカフェインで対応してもいいですか?
一時的に感じにくくなるだけで、原因への対応にはなりません。とくに食事量が足りていない状態では、根本が変わらないままになります。まず食事と水分をご確認ください。
眠気・だるさについて診察では何を伝えればよいですか?
いつから、1日の食事量と水分量、他に飲んでいる薬、冷や汗やふるえの有無をお伝えください。切り分けの材料になります。健康診断の結果があれば、それも参考になります。
ご検討の前に必ずお読みください
- マンジャロ(チルゼパチド)は、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されている医薬品です。体重管理を目的とした使用は、承認された効能・効果ではない適応外使用にあたります。
- 体重管理目的の処方は自由診療(保険適用外)で、全額自己負担となります。
- 当院では国内正規流通品を、提携薬局を通じてお届けします。
- 本ページの内容は一般的な考え方をご説明するものです。だるさには貧血・甲状腺疾患など他の原因があり、当院のオンライン診療では血液検査ができません。症状が続く場合は検査のできる医療機関を受診してください。
- 吐き気・便秘・下痢などの消化器症状のほか、まれに急性膵炎・胆のう関連症状などの重大な副作用のリスクがあります。体調に異変を感じた場合は速やかにご相談ください。
- 症状の出方には個人差があり、結果を保証するものではありません。食事・運動などの生活習慣との併用が前提です。
- 諸外国では、体重管理を目的とした同成分(チルゼパチド)の医薬品が承認されています。
- オンライン診療の結果、医師が適切でないと判断した場合は処方できないことがあります。
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がまんせず、お知らせください
だるさは伝えにくく、我慢されがちな症状です。ただ、食事量や水分の見直し、用量の調整で対応できることがあります。原因が別にある場合は、必要な受診先をご案内します。無理な勧誘はいたしません。

