マンジャロの副作用|吐き気・便秘はいつまで?対処法と受診の目安

マンジャロの副作用と受診の目安を解説する記事のアイキャッチ

このページの要点(30秒でわかる)

  • 体重が大きく変わると、月経周期にも変化が出ることがあります。整う方向にも、乱れる方向にも起こりえます
  • いちばんお伝えしたいのは、妊娠しやすくなる場合があることです。避妊を続ける前提でご検討ください
  • 飲むタイプのピルを使っている方は、開始時と増量時に4週間の注意があります
  • 妊娠中・妊娠を希望される方・授乳中の方は対象外です
  • 顔・髪・胸などの見た目の変化は、薬が部位を狙って落とすのではなく、体重が減ることに伴う変化です

体重管理は、女性にとって体の他の部分とも関わってきます。ここでは月経・妊娠・見た目について、分かっていることと分かっていないことを整理します。個別のテーマは、それぞれの解説記事へ進めます。

月経周期に変化が出ることがあります

「生理が遅れた」「今月は来ていない」というご相談をいただくことがあります。

まず前提として、体重の大きな変化そのものが、月経周期に影響しうることが知られています。これは薬を使うかどうかに関係なく起こることです。

一方で、周期が整う方向の報告もあります。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などで月経不順のある方を対象とした研究では、GLP-1系の薬による減量にともなって、月経の規則性や排卵が改善したという報告が出ています。96名を対象とした6か月の研究では、治療前は83%が稀発月経・無排卵でしたが、治療後は52.5%で排卵周期が確認されたと報告されています。

ただしこれらはセマグルチドなどGLP-1系の薬を用いた研究であり、チルゼパチド(マンジャロ)について同じ結果が確認されているわけではありません。また、当院の診療は月経不順の治療を目的としたものではありません。

※参考:Carmina E, Longo RA. J Clin Med. 2026;15(13):5165.

当院の利用者100名のうち、月経の変化を感じた方は8.0%でした

マンジャロを使用中の当院の利用者100名にうかがったところ、月経の変化が気になったと回答した方は8名名(8.0%)でした。いっぽうで34名(34.0%)は「特になし」と回答しています。

症状が最も強かった時期としていちばん多かったのは、「増量した直後」で34.8%(23名)でした。次いで「打った直後〜数日」28.8%、「開始1か月以内」18.2%です。増やしたタイミングが山になることが分かります。

現在の状態は、「落ち着いた」42.4%、「軽くなったが続いている」34.8%で、あわせて77.2%が改善の方向と回答しました。一方で「変わらない」16.7%、「強くなった」6.1%の方もいます。

ただし、症状のあった66名のうち43.9%(29名)が「我慢して相談しなかった」と回答しました。

理由で最も多かったのは「大したことないと思った」63.8%。次いで「言いにくかった」29.8%、「相談できると知らなかった」25.5%です。

用量やペースの調整で対応できることがあります。我慢して中断してしまう前に、ご連絡ください。

※当院利用者100名を対象とした自社調査(回答100名/調査時期:2026年8月)。回答は自己申告によるもので、症状の原因を特定するものではありません。感じ方には個人差があります。

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最も大切な注意:妊娠しやすくなる場合があります

なぜ避妊が必要なのかを、順を追って図にしました。

マンジャロ使用中は確実な避妊を続ける必要がある。減量が進むと排卵が戻ることがあり、これまで妊娠しにくかった方も妊娠しやすい状態になる可能性があるため。妊娠中に使用できる薬ではなく、動物実験で胎児への影響が示されている。妊娠を希望する方・授乳中の方は対象外。
使用中は確実な避妊を続けてください

ここがこのページで最もお伝えしたい点です。

上でご説明したとおり、減量にともなって排卵が戻ることがあります。これまで妊娠しにくかった方が、以前より妊娠しやすい状態になる可能性があるということです。実際、PCOSのある方を対象とした報告では、月経の規則性・排卵・妊娠率の改善が示されています。

マンジャロは、妊娠中に使用できる薬ではありません。したがって、使用中は確実な避妊を続けていただく必要があります。「妊娠しにくいから大丈夫」という前提でお考えの方は、とくにご注意ください。

※参考:MOUNJARO 米国添付文書(DailyMed, U.S. National Library of Medicine)

ピル(経口避妊薬)を使っている方へ

飲むタイプのピルには、別の注意が必要です。

マンジャロには胃の内容物が送り出されるのを遅くする働きがあるため、一緒に飲んだ薬の吸収が変わりうるとされています。米国の添付文書では、経口の避妊薬を使っている方に対し、開始から4週間、および増量のたびに4週間、飲まないタイプの避妊法へ切り替えるかバリア法を併用するよう案内されています。

詳しくはマンジャロとピルの併用で解説しています。ピルをお使いの方は、こちらを必ずお読みください。

妊娠中・妊活中・授乳中の方

  • 妊娠中の方は使用できません。動物実験で胎児への影響が示されており、ヒトでのデータは十分ではありません
  • 妊娠を希望されている方も対象外です。時期のご希望がある場合は、必ず診察でお伝えください
  • 使用中に妊娠が判明した、または可能性がある場合は、速やかに中止してご連絡ください
  • 授乳中の方についても、安全性は確立していません

妊活の時期との兼ね合いは、ご相談いただければ一緒に考えられます。「いつまで使って、いつやめるか」を先に決めておくほうが、あとから困りません。

見た目の変化について

顔・髪・胸などの変化は、ご相談の多いテーマです。共通して言えるのは、薬が特定の部位を狙って落としているわけではないということです。体重が減れば、脂肪の多い部位から順に変化が見えます。

部位ごとの考え方
気になる部位考え方
皮膚が薄く脂肪の層も薄いため、変化が目立ちやすい部位です
急な減量のあと、2〜3か月遅れて抜け毛が増えることがあります
乳房の多くは脂肪組織のため、体重が減れば一緒に変化します。ここだけ残す方法はありません
栄養が不足すると影響が出ることがあります

胸の変化について、「戻ります」とは申し上げられません。皮膚の戻り方には年齢による差があり、確かめられた方法もないためです。できるのは、そうなる前に減らすペースを調整することです。気になる場合は、変化が大きくなる前にご相談ください。

それぞれ詳しくは、顔がこける?抜け毛は増える?をご覧ください。共通の対策は食事運動です。

産婦人科にご相談いただきたいこと

当院はオンライン診療のため、内診・超音波検査・血液検査などができません。次のような場合は、産婦人科の受診をおすすめします。

  • 月経が3か月以上来ていない
  • 不正出血が続いている
  • 妊娠の可能性がある
  • 避妊法の変更を検討している
  • 妊活の計画について相談したい
  • もともと月経不順や婦人科の持病がある

当院でお答えできるのは、マンジャロ側の注意点までです。そのうえで、体重の管理をどう進めるかは一緒に考えられます。

よくあるご質問

生理が遅れているのは薬のせいですか?

体重が大きく変わったことに体が反応している可能性がありますが、他の原因も考えられます。まず妊娠の可能性をご確認ください。3か月以上来ていない場合や不正出血がある場合は、産婦人科をご受診ください。

妊娠しやすくなるというのは本当ですか?

減量にともなって排卵が戻ることが報告されています。ただし全員に起こるわけではなく、妊娠を目的とした治療ではありません。妊娠中は使用できない薬ですので、使用中は避妊を続けてください。

妊活のためにマンジャロを使えますか?

当院ではそのような目的での処方はしておりません。妊娠を希望される方は対象外です。妊活に関わる体重管理については、産婦人科・生殖医療の専門の医療機関にご相談ください。

やめてからどのくらいで妊娠して大丈夫ですか?

一律の目安をここでお示しすることはできません。ご希望の時期がある場合は、早めに診察でお伝えください。中止の時期を含めて計画を立てられます。

胸だけ落ちないようにできますか?

特定の部位だけ残す方法はありません。乳房の多くは脂肪組織のため、体重が減れば変化します。減らすペースを緩やかにすることは相談できますので、気になる場合はお伝えください。

生理中でも打って大丈夫ですか?

月経の時期によって投与を止める必要はありません。ただし体調がすぐれない場合は無理をせず、判断に迷うときはご連絡ください。

ご検討の前に必ずお読みください

  • マンジャロ(チルゼパチド)は、国内では2型糖尿病の治療薬として承認されている医薬品です。体重管理を目的とした使用は、承認された効能・効果ではない適応外使用にあたります。
  • 体重管理目的の処方は自由診療(保険適用外)で、全額自己負担となります。
  • 当院では国内正規流通品を、提携薬局を通じてお届けします。
  • 本ページで紹介している月経・排卵に関する報告は、主にセマグルチド等のGLP-1系の薬を用いた研究です。当院は月経不順・不妊の治療を行うものではありません。婦人科的な評価は産婦人科でお受けください。
  • 妊娠中・妊娠を希望される方・授乳中の方は対象外です。使用中は避妊を継続してください。
  • 吐き気・便秘・下痢などの消化器症状のほか、まれに急性膵炎・胆のう関連症状などの重大な副作用のリスクがあります。体調に異変を感じた場合は速やかにご相談ください。
  • 効果・副作用の出方には個人差があり、結果を保証するものではありません。食事・運動などの生活習慣との併用が前提です。
  • 諸外国では、体重管理を目的とした同成分(チルゼパチド)の医薬品が承認されています。
  • オンライン診療の結果、医師が適切でないと判断した場合は処方できないことがあります。

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相談しにくいことこそ、お聞かせください

月経のこと、妊娠のご予定、見た目の変化。どれも言い出しにくい内容ですが、先に伺えていれば、進め方を変えられることがあります。オンライン診療なら、対面より切り出しやすいという方もいらっしゃいます。無理な勧誘はいたしません。

参考文献

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